【ダービー】ダイヤモンド完璧仕上げ

 「日本ダービー・G1」(29日、東京)

 1番人気に推された皐月賞で3着に敗れたサトノダイヤモンドが25日、リベンジの懸かる大一番へ向けて、栗東CWで追い切った。力強い走りでラスト1F11秒6の好時計をマーク。“ダービー仕様”の仕上げが完成した。悲願のG1初勝利を狙う里見オーナー、2度目のダービーVを狙う池江師、初のクラシック制覇を狙うルメール。それぞれの思いを乗せて、13年に生産された6913頭の頂点を目指す。出走馬と枠順はきょう26日に確定。馬券は一部ウインズで27日に前々日発売が行われる。

 一級品の素材が大一番へ向けて磨きに磨かれた。サトノダイヤモンドは栗東CWで3頭併せ。内を突いた直線では、父ディープインパクト譲りの弾むフットワークに、迫力も加えた走りで鋭伸。一杯に追われて6F81秒3-37秒6-11秒6をマークすると、2馬身半追走したダービー出走馬プロフェットに2馬身、8馬身追走したサトノノブレス(6歳オープン)に1馬身の先着を決めた。

 池江師が力強くうなずく。「いつもならシャープに行くところでモサモサしていたように見えた。それでもタイムが出ている。パワフルさが加わったということ」。きさらぎ賞制覇から約2カ月の間隔をあけて臨んだ皐月賞は3着に敗れ、初黒星を喫した。次の大一番を見据えた仕上げを「久々でも何とかなると思っていた。甘かった」と振り返り、攻めを強化。今回は満足のいく“ダービー仕様”の仕上げがかなった。

 「完璧。コンディションはとてもいい」。またがったルメールもその手に残る感触を喜んだ。「前回は多分100%(の仕上がり)じゃなかった。今は良くなっていると思う」と上積みを強調する。皐月賞では残り1Fでリオンディーズ(4位→5着降着)と接触する不利もあった。「久々の影響もあったが、(不利は)こたえたと思う」と唇をかむ。

 巻き返しを図る舞台は未経験の東京2400メートル。「もっといいレースができる。とても乗りやすいし、距離も大丈夫。瞬発力があるから自信もある」。そう言って主戦が力を込めれば、「油断できないけど、自信もあります」と指揮官。ともに“自信”という言葉で胸の内を表現した。

 熱い思いが届くか。先週土日で10勝と大暴れした鞍上は「一番大切なのは大きなG1を勝つこと。皐月賞のリベンジをしたい」とクラシック初制覇を描く。池江師は11年にオルフェーヴルで初制覇。「小さいころからの夢。ひとつ勝っても、二つ、三つと勝ちたいレース。ダービー中毒みたいになってますね」と2勝目への思いを吐露した。雪辱、そして復権へ-。皐月賞1番人気馬が輝きを取り戻す。

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