【マーメイドS】リラヴァティど根性V
「マーメイドS・G3」(12日、京都)
今年も荒れた。過去10年のうち7年が3連単10万円超という波乱必至の一戦。積極果敢に競馬を進めて先頭でゴールを駆け抜けたのは単勝6番人気のリラヴァティだった。
作戦は決まっていた。先行してしぶとさを生かす。過去に2度、騎乗した松若は特徴をつかんでいた。道中は2番手から運び、3角過ぎで早々と先頭に立って押し切りを図る。直線で襲いかかってきた1番人気シュンドルボンに一度はかわされたものの差し返し、大外から急追するヒルノマテーラも首差封じ込んだ先に、重賞初Vのゴールが待っていた。
「いい感じで流れに乗れました。馬体を併せると勝負根性を見せて差し返してくれましたね」。自身は15年小倉記念(アズマシャトル)以来となる重賞2勝目となった20歳の若武者は、会心の勝利を振り返る。
11年ラジオNIKKEI杯2歳Sを制した異父兄アダムスピーク、今年のオークス馬となった異父妹シンハライトなど厩舎ゆかりの良血馬。なかなかタイトルに手が届かなかったが、9度目の挑戦で重賞ウイナーの仲間入りを果たした。「妹はサッと重賞を勝ったが、この馬は地道に来ましたからね」と石坂師も感慨深げだ。
次なるターゲットはクイーンS・G3(7月31日・札幌)。仁川で待望の重賞を手中にした5歳牝馬が、北の大地で重賞連勝を狙う。