98年牝馬2冠馬ファレノプシス死す くも膜下出血21歳
98年の桜花賞、秋華賞、00年エリザベス女王杯を制したファレノプシス(父ブライアンズタイム、母キャットクイル)が1日夜、くも膜下出血のため死んだことを4日、JRAが発表した。21歳だった。
97年11月の阪神新馬戦で栗東・浜田光正厩舎からデビュー。4戦目となった翌年のチューリップ賞で4着に敗れて初黒星を喫したが、武豊騎手に乗り代わった続く桜花賞で勝利。オークス3着後、秋の始動戦・ローズSを勝って向かった秋華賞も制した。その後は勝ち星がなかったが、00年のエリザベス女王杯で3度目のG1制覇。この一戦を最後に通算16戦7勝(うちG1の3勝を含む重賞4勝)の戦績で現役を引退した。現在、キタサンブラックなどを手掛ける清水久詞調教師が、調教助手時代に担当していたことでも知られる。
繁殖牝馬としては9頭の産駒がデビューし、7頭が勝ち上がっている。また、15歳年下の半弟キズナが13年のダービーを制した。
(株)ノースヒルズ代表・前田幸治氏「生産馬として初のG1優勝を成し遂げてくれたファレノプシスが亡くなり、とても寂しく残念に思っています。彼女は『胡蝶蘭』という名の通り、現役を退いて母となってからも、美しく気品にあふれていました。当歳の産駒も誕生しておりますので、未来に夢をつないでくれると信じています」