【ボート】石野オーシャンC連覇!元高校球児“夏男”本領発揮
「オーシャンカップ・SG」(18日、鳴門)
3号艇の石野貴之(34)=大阪・90期・A1=が3コースから差しを決めて1着。2年連続、3回目のオーシャンカップ制覇を成し遂げ、賞金2500万円を獲得。賞金ランクトップに躍り出て、年末のグランプリ出場を決定づけた。2着には1号艇の丸岡正典、3着には新田雄史が入り、内枠3艇での決着となった。
昨年に続き、石野が“海の男”に輝いた。元高校球児は、やっぱり夏に強い。強烈に伸びを仕上げ、3コースからコンマ03の全速S。1Mで差しハンドルを入れると、丸岡、新田との争いをあっさり制した。「自信がつく。1枠以外で勝てた」と誇らしげに語った。
昨年は強力エンジンで圧勝した。今年もエース級の73号機を引き当てたが、前節転覆の影響もあり、初日は5、6着に終わった。ここから本体点検、ペラ調整で立て直し、パワーを引き出した。「追い込まれても強い。レース場で常にボートのことを考えて、いいイメージでレースに臨む」。自らそう言い切るように、逆境でも強さを発揮するメンタル力が石野の持ち味だ。「今節は余裕があったが、出来過ぎ」と笑ったが、機力に気力がマッチングした優勝だった。
これで一気に賞金ランクトップに躍り出た。3月の戸田周年優勝戦でFを切った罰則で12月28日までG1・G2に出走できないため、グランプリ出場へ向けては、本当に大きな勲章になった。「最多勝を取りたい。(SG)5大競走を勝ちたい」と今後の目標を掲げる。今回で3度目のSG制覇だが、オーシャンカップ以外のSGタイトルはまだない。大きな自信を得た石野が、一般戦でもSGでも勝ちまくる。