【セントライト記念】戸崎ゼーヴィントで連続連対記録「10」狙う
「セントライト記念・G2」(18日、中山)
今や、この男を抜きにメインレースの検討はできまい。戸崎圭太騎手(36)=美浦・田島=は先週、新記録となるJRA重賞騎乗機会9連続連対を達成。ラジオNIKKEI賞から2カ月以上にわたり、重賞で首位争いに加わってきた。繊細に、時には大胆に、さえ渡る名手の手綱さばき。今週もゼーヴィントでさらに記録を伸ばせるのか、注目度は増すばかりだ。
重賞初Vに導いた前走のラジオNIKKEI賞に続き、ゼーヴィントの手綱を取る戸崎圭。思えば、自身の快進撃もそこから始まった。先週の京成杯AH(カフェブリリアント=2着)まで、JRA重賞騎乗機会9連続連対の新記録を樹立。だが、「その記録は“8”の時点で知りました」と本人は全く気付いていなかったという。「決して自分の力ではない。本当に馬が良く走ってくれています」。あくまでも謙虚な姿勢を貫き、厩舎関係者の仕上げをたたえた。
ただ、新記録を達成した眼前には無人の野。誰も追いつくことのできない領域まで達したい考えだ。「(ここまでいったら)10でも15でも」と野望をチラリ。そんな言葉も実現可能とさえ思えてしまうほど、手綱さばきはさえにさえ渡っている。
ゼーヴィントとの初コンビは2勝目を挙げた4月の山藤賞。「初めて乗った時から素質を感じていました。1戦するにつれ、力をつけて成長しています」と目を細める。今回は皐月賞馬などの強力なライバルが相手となるが、「ここも結果を出して、さらに上を目指していければ」と期待を寄せた。現在128勝とリーディングのトップも快走中。自身の勢いも追い風に、相棒をクラシックラスト1冠の舞台に立たせてみせる。