【セントライト記念】ディーマジェスティ貫禄V 秋の大舞台へ好発進
「セントライト記念・G2」(18日、中山)
皐月賞馬が盤石の態勢で淀へ向かう。単勝1・4倍と圧倒的な支持を受けたディーマジェスティが、堂々たるレースぶりで始動戦を飾った。ラスト1冠へ、自信を持って西下といく。首差2着に2番人気ゼーヴィント。戸崎圭は自身の持つ、騎乗機会JRA重賞連続連対記録を最多の“10”に伸ばした。3着に3番人気プロディガルサンが入り、上位3頭をディープインパクト産駒が独占。菊花賞(10月23日・京都)の優先出走権を獲得した。
“貫禄”という言葉が最も似合う。思い出深き中山の地で、皐月賞馬のプライドを存分に見せつけた。「普通に力を出せれば大丈夫だと思って強気に乗った」。主戦の蛯名が誇らしげに胸を張る。ディーマジェスティが秋の大舞台へ好発進だ。
スタート後に他馬から寄られ、挟まれる不利。それでもキャリア豊富な47歳に焦りはない。後方4番手でジッと待機。「脚はある。タイミングを見て動いた」と3角過ぎからスパートをかけると、馬なりのまま楽々と先頭に並びかける。「直線は追いだすのを待っただけ。迫られたわけではない」。2着に首差ながら内容は完勝。レース史上最多となる5勝目を挙げた名手は、冷静に振り返った。
前走比プラス4キロ。数字上は大きな変化がなくとも、二ノ宮師には確かな手応えがあった。「芯がしっかりしてきた感じ。特に後肢がね」と愛馬の成長を実感。「レースは心配していなかったよ。ジョッキーも落ち着いて乗って、馬の力を十分に発揮してくれたね」とこちらも堂々たる受け答えだ。
次なる舞台はもちろん、2冠制覇の懸かる菊花賞。「まだ完全に仕上げていない」と、トレーナーはさらなる上積みに自信をのぞかせた。中間の調整が思うようにいかず、3着に敗れたダービー。府中のうっぷんは淀で晴らす。