【競輪】竹内、涙のビッグ初V!G2優勝は「通過点」
「共同通信社杯・G2」(19日、富山)
竹内がビッグ初V-。赤板前から先行した竹内雄作(28)=岐阜・S1・99期=が、そのまま押し切ってG2初優勝。賞金2130万円を手にした。連覇を狙った神山雄一郎が2着。3着は園田匠。平原康多は浅井康太と最終バックで接触して落車、浅井は失格となり、3連単の配当は11万円超の大波乱となった。
強風が吹いた富山バンクで、競輪界に新たな風が吹き荒れた。平原が落車、浅井が失格に散る大波乱のレースで、主役になったのは竹内。中部期待の若武者がついにビッグレースを制した。
ゴールラインを目指して無我夢中に踏み続けた。積極的なスタイルが持ち味だが、大一番でも自分の競走を貫き、気迫の赤板前先行で後続を完封。「後ろの浅井さんを信じて走った。1着がどうかも分からなかった。実感もないです」と振り返る。
表彰式では師匠・山口富生(岐阜)の話題を振られて涙が止まらなかった。「師匠にはアマチュアの頃から世話になっているので早く報告したい。陸上競技から転向した自分に、体の一部になるくらい乗れと指導してくれた。一番の恩返しができた」とファンの前で目を赤くした。
待望のビッグ制覇を飾った中部のニュースターだが、まだまだ満足はしていない。「(G2優勝は)通過点だと思っている。師匠はG1も勝っているので、早く師匠に追い付きたい。今回は力を出し切っただけの結果。次は自分でレースを作ってG1を勝ちたい」と今後を見据える。
今回の優勝で賞金ランクも7位に浮上。年末のKEIRINグランプリ出場が見える位置まで上昇した。次走はG1・寛仁親王牌(10月7~10日・前橋)。タイトルを手にした竹内がG1初制覇、そして初のグランプリ出場と、スター街道を突き進む可能性は十分にある。