凱旋門賞V最有力はポストポンドとラクレソニエール

 「魁!海外馬券塾」

 凱旋門賞まであと10日を切り、有力馬の陣営はだいたい出否を決めたかに見える。何と言っても凱旋門賞だ、直前にいきなり出走を表明するような馬が勝負になるほど甘くはない。そろそろ戦力分析を始めるのに頃合いの時期だ。

 ブックメーカーのオッズで、マカヒキより上位人気に支持されているのがポストポンド(英・牡5歳)とラクレソニエール(仏・牝3歳)だ。ポストポンドは昨年7月“キングジョージ”で初のG1タイトルを手にしてから無敗の6連勝中、ドバイシーマクラシックではドゥラメンテを破った。今年の4戦はいずれも2着馬に1馬身以上の差をつける完勝で、実績的にケチをつける点は何もない。

 ラクレソニエールは8戦全勝の仏オークス馬。近年に無敗で凱旋門賞に臨んだ仏オークス馬はザルカヴァとトレヴが勝ち、スタセリタとアヴニールセルタンは人気を集めたが着外に沈んでいる。なおラクレソニエールと同馬主・同厩舎の仏ダービー馬アルマンゾルは既報通り凱旋門賞を回避する見込み。ラクレソニエールで勝てるという陣営の思惑か。3歳牡馬の代表格はマカヒキと英ダービー馬のハーザンド(愛)ということになる。

 混戦模様の今年は、ここに挙げた以外の伏兵にもチャンスはある。各馬の戦績を精査して、皆さまに最終的な予想印をお届けしたい。(海外競馬コーディネーター・田中敬太)

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 田中敬太(たなか・けいた)82年、滋賀県生まれ。06年から角居厩舎のレーシングマネジャーを務めたのち、現在はフリーとして海外競馬に関する情報の収集、海外遠征の提案や計画、また遠征馬に帯同し、海外の競馬主催者や輸送業者との段取り・折衝を行う海外遠征マネジメント業を営む。

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