【ボート】松田G1初V SGでの活躍へ弾み
「ヤングダービー・プレミアムG1」(25日、とこなめ)
1号艇の松田大志郎(28)=福岡・104期・A1=が、インからSで後手を踏みながらも、伸び返して逃げ切り勝ち。4度目のG1優出でG1初制覇を飾った。BS伸びて追いすがった桐生順平が2着。3着には岡崎恭裕とSG覇者が続き順当な決着となった。
表情の変化に乏しい松田の顔が、同期の竹井奈美や岡村慶太の祝福で緩んだ。「最高です。ああやって(周囲が)喜んでくれることって、人生で何回経験ができるかですから」と喜びをかみしめた。
Sはコンマ23と6番手。それでも慌てず伸び返し、1Mは先マイ。そのまま逃げ切った。「こういうプレッシャーを楽しめるだけの、努力はしてきました。気持ちを前に出してレースをしたのが、結果につながりました」と胸を張った。
流れを引き寄せたのが、4日目のイン戦。80メートル付近と深い起こしとなりながら押し切った。「9月23日のイン戦。親父の還暦(の誕生日)だったんです。いいプレゼントになったかな」。“大志郎”と名付け、専門学校を卒業後に進路で悩む時にボートレーサーの道を勧めたのが、父の研一さん。その誕生日の勝利が、G1初制覇への勢いを加速させた。
賞金ランクは25位に浮上。SGチャレンジカップ(11月22~27日・大村)の出場枠に入った。SGは昨年のクラシック(尼崎)が唯一の出場で、8走すべて4着以下に終わった。「早くSGに戻りたいという気持ちで、やるべきことをずっとやってきました。SGで活躍しないと、ここを獲った意味がない」。今回を弾みに、一層強くなった松田の姿を、大舞台で見られるに違いない。