【有馬記念】サトノダイヤモンドは「競馬界の出来杉くん」 宿題もバッチリ
「有馬記念・G1」(25日、中山)
総合力の高い“優等生”が、緻密な調整に見事に応えた。菊花賞馬サトノダイヤモンドは日曜朝、栗東坂路で調整。指揮官の指示通りに4F56秒0ちょうどでまとめ、改めて気配の良さと性能の高さを証明した。
名門厩舎が課す“宿題”も難なくクリアした。菊花賞馬サトノダイヤモンドは日曜朝、栗東坂路で単走。池江師の指示は「15-15-13-13」で、最初の2Fを15秒前後ずつ、後半2Fを13秒前後ずつ刻むというもの。前半2Fは14秒7-14秒9で入り、そこから自らギアを上げた。最後まで馬なりだが、後半2Fは軽快に脚を伸ばして13秒6-12秒8。全体時計の4F56秒0は、まさに指示ピッタリにまとめてみせた。
トレーナーは「動きも良かったし、予定通り。ここまでは順調に来ていますね」と合格点を与える。厩舎の先輩で有馬記念2勝の6冠馬オルフェーヴルが「100点もあれば、マイナスで単位が取れない教科もある破天荒なタイプ」なら、「総合的に90点以上が取れるタイプ。ドラえもんで言えば“出来杉くん”」と評してきたのがダイヤモンド。この日の調整は、まさにそんなこの馬の真骨頂と言える内容となった。
指揮官は「ダイヤモンドはダイヤモンドらしく。オルフェの影を追いかけなくてもいい」と持ち味である総合力の高さで勝負するつもりだ。兼武助手も「先週の追い切り後にグッと体が締まってきた。使ってガクッと来なくなり、体質もしっかりしてきたし、そのあたりが成長」と表情は明るい。3歳世代を代表する“優等生”が、残り7日間でさらに状態を上げて歴戦の古馬に挑戦する。