【有馬記念】成長力見せたダイヤモンドと、ルメールの好騎乗がたぐり寄せたV
「有馬記念・G1」(25日、中山)
先手を奪ったマルターズアポジーの5F通過は60秒8。平均的な流れで、各馬が力を出し切れる展開となった。2番手につけたのはキタサンブラックで3番手はゴールドアクター。ここまでは予想通りの並び順だが、意外だったのは勝ち馬サトノダイヤモンドだ。
スタート直後は中団でレースを運んだものの、そこから徐々にポジションを上げて好位を確保。3歳になってからは中団で脚をためる競馬をしてきただけに、勝ちに行く勝負の騎乗だった。それでいてゴール前ではしっかりと伸びた。完全にひと皮むけた印象だ。
2着に敗れたキタサンブラックだが、マルターズアポジーにハナを奪われたものの、離された2番手で実質は逃げたようなもの。最後は差されたものの、昨年3着時からの進化は見せた。連覇を狙ったゴールドアクターは3着。昨年と同じだけ走っているが、上位2頭がそれを上回った。
ルメールによる一瞬の判断で勝負は決したが、実力馬が力を出し切り、ゴール前でしのぎを削った見応えのある内容。グランプリにふさわしいレースだった。