トーホウジャッカルが屈腱炎で引退 今後は種牡馬になる方向
14年の菊花賞馬トーホウジャッカル(牡6歳、父スペシャルウィーク、栗東・谷)が右前脚に屈腱炎を発症し、引退することが7日、分かった。
昨年12月の金鯱賞11着後は日経新春杯(15日・京都)を目標に据えたが、右前脚に不安がみられたため、厩舎で経過を観察していた。谷師は「残念ですが、このまま引退して種牡馬になる方向です」と無念の面持ち。けい養先など、今後についての詳細は来週中にも決まるもようだ。
同馬は東日本大震災が発生した11年3月11日に誕生。2歳時に重度の腸炎を患ったためデビューは3歳5月と遅かったが、神戸新聞杯3着で菊花賞の出走権をつかむと、レース史上最速となるデビューから149日目でクラシック最後の1冠を制覇。01年阪神大賞典ナリタトップロードの記録を1秒5更新する3分1秒0のJRAレコードでG1馬に輝いた。
JRA通算13戦3勝(うち重賞は菊花賞の1勝)。白金のたてがみが特徴的な尾花栗毛馬で、そのルックスに魅せられたファンも多かった。
酒井(菊花賞Vを含め、全13戦中11戦でコンビ)「産まれつき体の強い子ではなくて、死ぬ恐れもあったほど。奇跡的な馬だったと思います。ダービーの日にデビューして菊花賞を勝ったように、運も持ち合わせていた。一度は乗り替わりも味わいましたが、またコンビを復活させてもらって、オーナーや先生に感謝しています。もうひと花咲かせてあげたかったけど、今後はジャッカルの子どもに乗ることを夢見たいと思います」