ディープ産駒史上最高5億8000万円 イルーシヴウェーヴ17 近藤利一氏が落札
「セレクトセール2017」の2日目当歳セリが11日、北海道苫小牧のノーザンホースパークで開催された。ディープインパクト産駒の「イルーシヴウェーヴ17」は国内セール史上2番目の高値となる5億8000万円で“アドマイヤ”の近藤利一氏(74)が落札した。
5億円の大台に乗っても互いに引く気配はない。ディープインパクト産駒「イルーシヴウェーヴ17」を競っていたのは“アドマイヤ”の近藤利一氏と“サトノ”の里見治氏。1000万単位で、次々と上がる価格に場内には緊迫感が漂った。
「次は5億9000万、ありませんか!」。セリ人の呼び掛けに応じる声はなく、競り合いは終了。国内セール史上2番目となる高額馬を競り落としたのは、近藤氏だった。
「どんなことがあっても、と思っていた。相手が誰であろうと。5、6億はすると思っていたが、興奮してもうて金額が分からんようになった」と近藤氏は笑い飛ばす。惹かれたポイントを「バランスのいい馬。顔もいい。品があるね」と次々に挙げ、「どうしても欲しいと言っていた友道先生にお願いする。どうやって育てていくかが楽しみ」と今後を調教師の手腕に託した。
友道師は「初めて見た時から、動きも馬体の雰囲気も飛び抜けて素晴らしかった」と評価。母は仏1000ギニーを含む重賞4勝のスピード馬。父に日本最強種牡馬を迎え、「2400メートルに出したいですね」と3年後の大舞台を意識する。
近藤氏は「楽しみも不安もあるが“スター”になってほしい。まずは無事に…」と願う。ディープ産駒史上最高額となった鹿毛は順調なら、19年夏以降にデビューを迎える。