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　１号艇の田口節子（３１）＝岡山・８５期・Ａ１＝がトップＳから逃げ切って完勝した。女子王座での連覇は９４、９５年の谷川里江以来となる史上３人目の快挙。次回の女子王座決定戦（７月３１日〜８月５日、若松）の優先出場権を獲得するとともに、新設された年末の賞金女王決定戦（１２月１３〜１６日・大村）での初代クイーン戴冠へ大きく前進した。２着は細川裕子、３着には向井美鈴が入り、４度目の優勝を狙った横西奏恵は４着に終わった。

 

 

　今年も右手を突き上げ、田口が先頭でゴールラインを通過した。初めて女王に輝いた昨年の三国大会から１年。今年は笑顔で頂点に立った。選手紹介で「２連覇します」と宣言。２年続けて有言実行のＶを果たした。

　決して順風満帆の連覇ではなかった。昨年は女王の称号に押しつぶされそうな時期もあった。さらに「今年に入ってからのレースがヒド過ぎた」と近況も不振が続いた。だが、周囲のサポートと自らの努力で再び輝きを取り戻した。予選をトップ通過すると一気に頂点へ駆け上がった。

　優勝戦も完璧な逃げ切りだった。インからコンマ０９のトップＳを決めると、１Ｍで影をも踏ませない圧逃劇。「Ｓはみんなが来なくて少し焦ったけど、１Ｍをきれいに回れたので『やった』と思った」。最初のターンで女王防衛を確信した。 　「あまり好きではない」と公言する大舞台の１号艇で手にした優勝。７年前、大村大会の優勝戦ではインで敗れた。「準優でインから勝てたのが大きかった。７年前に自分のミスで果たせなかったことを克服できてうれしい」と胸を張った。

　“泣き虫女王”の姿はもうない。「２回目なので、女王と呼ばれてもいいかな」と会見でも笑顔で締めくくった。次走はＳＧ・総理大臣杯（１５〜２０日・戸田）。レースに加えて精神面でも強くなった真の女王が男子の強豪相手にどんな戦いを見せるか注目だ。

田口が万全の先マイ１２Ｒ

　スタート展示では枠なりの３対３で並んだが、本番ではピット離れの良かった日高が細川を抑え込んで４カドを奪取。１２３・５４６の進入となった。さほど深い起こしにならなかったイン田口が、コンマ０９のトップＳでスリットを踏み込むと、他艇の攻めを寄せ付けず万全の先マイ。早々と先頭に抜け出した。池田明の差し、横西のまくり差しは不発。５コースから握った細川、大外から差した向井が続いて次位争いとなり、２周１Ｍツケマイで向井を沈めた細川が２着。向井は３着。