ホーム > 競馬・レース > 12ボートレースSG・G1 > SGオーシャンカップ

SGオーシャンカップ

井口、賞金王「確実に見えた」

的確ターンで他艇を圧倒

2012/07/22 尼崎ボート12R

                                   
▼尼崎SG・第17回オーシャンカップ12R
着順連番 選手名 住所進入 ST
1着 @ 井口 佳典 三重 @

12

2着 C 服部 幸男 静岡 C

08

3着 B 森高 一真

香川

B

09

4着 D 今村  豊 山口 D 08
5着 E 魚谷 智之 兵庫 E 11
6着 A 石野 貴之 大阪 A 11

 SG3連続優出で、優勝戦1号艇の井口佳典(34)=三重・85期・A1=が圧倒的人気に応え、インから逃げ切り、5月の浜名湖・笹川賞に次いで今年2度目、通算5度目となるSG優勝を飾った。2着には服部幸男、3着には森高一真が入った。勝った井口は早くも今年の獲得賞金額が9187万7000円となり、年末の賞金王決定戦(12月19〜24日・住之江)出場をほぼ確実にした。

オーシャンカップで優勝し、トロフィーを受け取る井口佳典(右)

「やり過ぎです」

 

 まくらせず、そして差させず。圧倒的な支持を受けた優勝戦でも、井口はまったくスキのない的確ターンでインから他を圧倒して逃げ切った。早くも今年2度目のSG優勝に、「本当にやり過ぎです。まだまだやりますけど(笑)。(賞金王決定戦の出場は)確実に見えました」。そう言い切った表情は自信と喜びに満ちあふれていた。

 9R終了後のS特訓、S展示、さらにレース本番のいずれも、まったく同じ12345・6で、進入での大きな動きがなかったため、井口は深インにはならず、小回りブイからの楽な起こしだったことが幸いした。「S特訓の感触では、もう少し仕上げられたとは思うけど、自信が持てた。Sは勘通りに全速で行けました。ターンに関しては申し分なかった」と冷静に振り返った。

 今年5月、ボート界の革命ともいえる新ペラ制度に移行してから3回のSGが行われたが、3度とも優出して、そのうち2度の優勝。すでに獲得賞金は9千万円を超え、08年以来となる賞金王決定戦への出場が確実になった。「ペラとエンジンのマッチの仕方が分かってきて、合わせる能力が付いたと思う」。だれよりも新ペラ制度を、完全に手の内に入れた結果が、SG3優出2優勝へとつながった。

 08年の賞金王決定戦(住之江)を優勝した後、少し結果が出ない時期もあったが、今年5月の浜名湖笹川賞で完全復活を果たした井口が、近況の充実ぶりを見せつけての尼崎オーシャンカップ制覇。この勢いはまだまだ止まりそうにない。

 

 

1周1M

【優勝戦VTR】

 S展示、本番ともに進入は12345・6の5対1だった。スリットはほぼ横一線のきれいなスタート。こうなるとイン有利は明らか。井口はコンマ12のSから1Mまでに伸び返して森高の全速まくり、服部の差しを完璧に封じて逃げ切った。焦点は2、3着争い。森高の内から服部が艇を伸ばした。最内を差した今村を含めた3人の争いとなったが、2周1Mで服部が、先に回った森高を差して2着を確定させた。石野は1Mで引き波に乗り後退。地元の魚谷も見せ場なく終わった。

 

 

魚谷「ノーチャンス」5着

 地元から意地の優出を果たした魚谷だったが、見せ場なく5着に終わった。6号艇で、コース取りも注目されていたが、内枠勢が、枠主張したため、結局単騎カマシの6コース。Sはコンマ11と、しっかり決めたが、スリットは横一線で、1Mは最内を差すしかなかった。「リングを替えて脚は良くなってたけど、強い向かい風でSがそろい厳しかったね。優勝戦に乗ったが、ノーチャンスやった。満足はしてない」と最後まで表情は険しかった。



服部幸男(2着)

 Sはまずまず早いのが行けたんじゃないかな。展開もあったけど上出来。脚はいい仕上がりだった。

 

森高一真(3着)

 まくり差しに入ろうと思ったが、思った以上に(2)(石野)が来た。あの流れの中ではこれが精いっぱい。脚は悪くなかった。

 

今村 豊(4着)

 Sは速からず遅からず、いいのが行けた。1Mは展開がなかったね。脚はぼちぼちでしたよ。

 

石野貴之(6着)

 (井口に)うまく回られたし、行き場もなかった。のぞいていく感じがあったし、脚は仕上げられたと思う。

 井口佳典(いぐち・よしのり)1977年8月22日生まれ、34歳。三重県松阪市出身。社会人2年を経て本栖養成所85期に入学。99年11月の津でデビューし、初勝利は2000年3月の三国。初優勝は02年2月の若松。SGは05年若松MB記念に初出場し、08年平和島笹川賞で初優勝を飾った。同年の住之江賞金王決定戦、09年住之江賞金王シリーズ、12年浜名湖笹川賞を制し、今回が5度目の優勝。身長167センチ。妻は現役選手の井口真弓。生涯獲得賞金は7億4324万3400円。

Copyright(C) 2011 デイリースポーツ/神戸新聞社 All Rights Reserved.
ホームページに掲載の記事、写真などの無断転載、加工しての使用などは一切禁止します。ご注意下さい。
当サイトは「Microsoft Internet Explorer 4.x」「Netscape Navigator/Communicator 6.x」以上を推奨しています
Email : dsmaster@daily.co.jp