【ボート】菊地SG連勝 地元V飾る
「グランドチャンピオン・SG」(29日、浜名湖)
地元水面で真骨頂のカド一撃‐。「第24回グランドチャンピオン・SG」優勝戦は、菊地孝平(35)=静岡・A1=が4カドから豪快にまくって、オールスター(福岡)に続くSG2節連続優勝を成し遂げた。菊地は通算4度目のSG制覇で、地元の浜名湖では初。2着は瓜生正義。史上最年長SG制覇を狙った今村豊は3着に敗退。太田和美は4着で、同一SG3連覇はならなかった。
ボート界きっての理論派が、思わず言葉を失った。「何か…ねえ。うれしさを飛び越してますよ」。家族や多くのファンが見守る中で、最高のレースを見せた菊地。SG2節連続優勝は大きな偉業だが、それ以上に地元で初めてSGを勝てたことを喜んでいた。
優勝戦の時間が近づくにつれて、向かい風が強くなった。「チャンスだと思った」と喜んだ菊地。枠なりの4カドから、Sは「2回放った」ものの、1Mはこん身のツケマイ。これでイン今村豊を沈めた。
出身は岩手。静岡に居を構えたのはレーサーになってからだが、愛着は人一倍だ。「ツボ(坪井康晴=同期)が地元で2回もSGを勝ったのを見てるし、いいなあと思ってました。ボートに限らず、周りにはプロ意識の高い方がいっぱいいて、刺激も受けてます」。これまでのSG3Vはいずれも福岡県。地元でのVは格別だ。
菊地は「結果を意識しすぎない」ことが好結果につながっていると確信している。SG3連続優勝となれば、00年に西島義則が達成(グラチャン~オーシャンC~メモリアル)して以来の快挙。だが「そういうテーマでやっているから」と、そこへも意識は持たないことを強調。自然体で勝ち取った主役の座は自然体で守り抜く。