【ボート】仲口博崇が悲願のSG初制覇

 「ボートレースダービー・SG」(20日、とこなめ)

 1号艇で人気を集めた仲口博崇(42)=愛知・69期・A1=がインからコンマ14のトップSを決めて1周1Mを先マイ。そのまま押し切り、デビュー23年目、SG8度目の優出で悲願の初優勝を果たし、優勝賞金3500万円を手にした。2着は最後まで仲口を追い詰めた茅原悠紀。3着には菊地孝平が入り、1番人気で決着した。

 8度目のSG優勝戦。「獲れなかったら、もう二度とない」と過去最高のチャンスをきっちりと生かして、念願のタイトルを手にした。

 枠なりかと思われた進入だが、本人が「想定していなかった。(池田)浩二の意地を見た」とS展示から池田の前付けがあり142・356のスタイルに。それでも「優勝戦が一番いい状態。怪物の封印が解けたような感じ」と前検から注目を集めたエース機・1号機のパワーを最大限に引き出し、1Mを先制。道中は茅原の追い上げに「ドキドキしたけど」と言いながら、ミスなく最後まで走り切った。

 デビュー23年目。“韋駄天(いだてん)”の愛称で、90年代後半から記念戦線で存在感を見せていたが、最近は一般戦回りが増えていた。「あきらめる気持ちはなかった。腐る時もあったが、同期の存在が大きかった」と、SG覇者も多く、華の69期と言われる同期へ感謝した。

 この優勝で賞金ランクは8位までジャンプアップ。05年以来のグランプリ(12月18~23日・平和島)出場が見えてきた。グランプリに関しては「まだ何も考えない」と語ったが「SGは何回勝ってもうれしいと思う。何回でも優勝したい」。41歳で初のビッグタイトルを手にした師匠の大嶋一也のように、遅咲きの男はさらなる飛躍を誓った。

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