【ボート】浜野谷 東京勢の意地見せる
「関東地区選手権・G1」(6日開幕、戸田)
関東No.1を決める「G1・第60回関東地区選手権」は6日から6日間の日程で、埼玉県のボートレース戸田で開催される。東京、埼玉、群馬の3支部が覇権を争う伝統の地区選は、今回が60回目の記念大会となる。
今年もやはり、東京の期待は浜野谷憲吾が一身に背負うことになりそうだ。なかなか後進が育たない現状に「他の支部からは、若いのがたくさん出てきているのに」と嘆くこともあるが、自身は第一線にしっかり踏みとどまっている。
昨年はグランプリが地元・平和島で開催されるとあって、出場へ闘志を燃やして一年間を過ごした。最後のチャレンジC(下関)優勝戦で2着条件というところまでいったが、肝心の優勝戦では1Mでブイにぶつかりしんがり負け。究極の勝負駆けでギリギリを狙ったターンが裏目に出て「1M早く落としすぎたし、Sももっと行かないと」という悔やみ方もいつもと違った。
失意のシリーズ回りとなったが、6号艇とはいえ優出。そして進入では前付けに動き、近年なかなか見られなかった大観衆を大いに沸かせた。結果は6着だったが「お客さんが沸いてくれればと思ってね」と、この時は11月末の悲壮感はなく笑顔だった。
現在、3月クラシック(尼崎)への出場権を持っている東京支部の選手は皆無。予備選手10人の中にも入っておらず、このままでは2015年SG第1弾は東京勢なしで行われてしまう。その屈辱を阻むには、今回の地区選で誰かが優勝して権利を得る必要がある。
最後のG1制覇が2011年の地区選(江戸川)という浜野谷だが、ここは意地を見せて3年2カ月ぶりのVをもぎ取りたいところ。1993年9月に初優勝を決めた思い出の水面で、奮起に期待したい。