【ボート】“遅咲き”守田SG初制覇
「ボートレースダービー・SG」(25日、浜名湖)
悲願のSG初制覇-。1号艇で人気を集めた守田俊介(40)=74期・滋賀・A1=が、インからコンマ06のトップSを決め一気に逃走。デビュー22年目、SG優出5度目にしてSG初制覇でダービー王に輝いた。1着賞金3500万円を獲得、年末の住之江グランプリ出場の当確ランプをともした。2着はSG初参戦の地元・山田雄太、3着には松井繁、石野貴之とのデットヒートを制した原田篤志が入った。
誰もがその実力を認める“天才”が、5回目の優出にして、ようやくSG勲章を手にした。「Sはバチッと決まったし、後悔のないようにターンした」。勝ち取った絶好枠から抜かりなく押し切って、守田が歴史と権威のあるボートレースダービーを制した。
今節は予備1位からの繰り上がり出場ながら実績エンジンを手にし、順調な航跡を描いた。予選ラストの4日目11Rでは、同じく首位争いを演じていた松井を競り落として予選を首位クリア。「1位通過っていうのと、準優もしっかりしのげた。あの2つが勝てた要因かな」。実力だけでなく、運や流れも守田に味方した。
SG覇者となってもマイペースを貫いていく。賞金ランクでも6位まで浮上したが、「(グランプリのことは)一切考えてないし、考えてなかった。考えても勝てないので。目の前のレースを目いっぱいやるだけ」と、これからもスタイルを崩さず我が道を突き進むつもりだ。
「新鋭戦とかでポンポンと勝って、自分では超早熟だと思っていたけど、SG、記念に行ったら全然駄目だった。でも、40(歳)になって優勝できて大器晩成なのかな」。デビューから21年5カ月、少し時間はかかったが、ようやく“夢”だったタイトルを勝ち取った。遅咲きのSGホルダーはまだ底を見せていないのかもしれない。