【競輪】金子G1V2!師弟でワンツー
「競輪祭・G1」(1日、小倉)
金子貴志(38)=愛知・75期=が、今年7月の寛仁親王牌(弥彦)以来となる、今年2度目のG1優勝を飾った。レースは深谷知広の最終ホームでのカマシに乗った金子が直線で差し切った。深谷が2着で、見事に師弟コンビでワンツー。3着には大塚健一郎が入った。なお、これで年末に行われる「KEIRINグランプリ2013」(30日・立川)に出場する9人が決まった。
天才スプリンターと呼ばれていた金子が、“競輪界のモンスター”と言われている弟子の深谷を味方にバンクを疾走した。「今回はいつもより緊張しなかったし、深谷も落ち着いていた」という決勝は、深谷が最終ホームでカマして主導権を奪取。ピタリ追走すると余裕たっぷりに差し切り、歓喜のVゴールを決めた。
「本当にうれしかったです。寛仁親王牌(7月)はタイヤ差だったのでガッツポーズはできなかったけど、今回は優勝を確認できたので」と何度もガッツポーズ。ファンの大声援に応えた。
かつてはナショナルチームに在籍し、競輪でも04年にG2・ふるさとダービーを制覇。G1に近い男と呼ばれ続けたが、その後は低迷。10年近く苦しい日々が続いた。
そんな状況を救ってくれたのが弟子の深谷だ。「バイク誘導みたいなスピードで、いい練習をさせてもらっている。諦めかけていた夢を、もう一度見させてくれた存在」と弟子に感謝。現在の大ギアブームも「自分にはマッチしていた」と完全復活への後押しもあり今年はタイトル2つをゲットした。
次は念願だったグランプリ。「屋内だったから深谷に付いて行けたけど、屋外で重たい立川では離れる危険がある。相当うまく仕上げないと厳しい。競輪学校に行ってしっかり仕上げてきます」と自分にカツを入れる。脚力、性格とも抜群でファンが多い金子が、再度弟子と好連係を決めて、年末の大一番の主役となる。