【競輪】新田、涙のV!自粛休場へ

 「共同通信社杯・G2」(29日、伊東温泉)

 天性のダッシュでひとまくり。新田祐大(28)=福島・90期・SS=が4日制以上のビッグレースで初優勝した。別線をしっかりと見据えてタイミングよく仕掛けて、成田和也と福島ワンツー。優勝賞金2130万円を手にした。5月からは選手会脱退騒動のため8カ月のあっせん自粛に入るが、さらに強くなって帰ってくることを宣言した。

 感極まって号泣した。表彰式で新田祐は、あふれる涙をこらえることができなかった。

 5月からは8カ月間のあっせん自粛。これが今年最後のレースになる。だからこそ、勝ちたかった。自ら“KEIRINグランプリ2014”と位置づけて臨んだ決勝で、自慢のダッシュ力を存分に見せつけた。

 決勝は尊敬する成田との連係。初手で一番後ろの位置になっても慌てることはなかった。「成田さんと作戦を立てていたし、自分たちが動いたら、レースが動くと思ったし、その通りのレースになった。あとは先頭に立てるように(まくりで)踏み上げた」と勝利を振り返った。

 大事な脚力も抜群の仕上がりだった。長所であるダッシュ力に、より磨きをかけるトレーニングへ切り替えた効果はてきめん。昨年6月のG1高松宮記念杯決勝(岸和田)では成田に1/2車輪差されて2着に泣いたが、今場所の準決、決勝では成田に抜かれることなく押し切った。

 今開催を終えると自粛欠場期間に入るが「応援してくれるファンの声があるから頑張れる。8カ月の自粛期間は強くなるためのトレーニングをするだけ」と、より強くなっての復帰を誓った。自粛の8カ月間は自転車競技活動にも力を入れていくという。来年1月にバンクへ帰ってくるときは、さらにスケールアップして戻ってくるはずだ。

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