【競輪】神山最高齢V 衰えを知らない
「共同通信社杯・G2」(29日、防府)
レジェンド神山が最高齢G2制覇-。神山雄一郎(47)=栃木・61期・SS=が直線で内を鋭く伸びてV。優勝賞金2130万円(副賞含む)を手に入れた。11年のG2・サマーナイトフェスティバル(松山)以来となるビッグレース制覇。昨年覇者で人気を集めた新田祐大は2着。稲垣裕之が3着に入った。
長きに渡り競輪界のトップに君臨するレジェンドが「ゴール線がどこにあるか分からなかった」と振り返るほど無我夢中でフィニッシュラインを駆け抜けた。「頑張ったと思う。頑張った成果が出たと思う」。レース後、神山は自分に言い聞かせるように勝利の美酒を味わった。
波乱続きのシリーズだったが、最後はSS勢唯一の決勝進出を果たしたベテランが頂点に立った。「前2人(山田-稲垣)のおかげです。最後も稲垣君に付いていっただけ」と前を任せた京都コンビを称賛したが「33バンクなのである程度は見極めないと。最後は厳しく攻めさせてもらった」と勝因を聞かれると勝負師の顔に戻った。
「戦法がたくさんある競輪が好きなんです。一から出直して追い込みの選手になって新人のつもりで走っている」。この尽きることない向上心が競輪界の“神様”の走りを支えている。
もちろん、これがG2最高齢優勝。走るたびに伝説を作り続ける47歳。次は最高齢G1制覇が期待される。そして悲願の初優勝を狙う年末のKEIRINグランプリ(12月30日・京王閣)出場に向けても大きく前進する優勝になった。「また一歩ずつ頑張りたい」。衰えを知らないレジェンドから今年もまだまだ目が離せない。