ジャパンカップダート |
わずか4センチ 米国の刺客が制す | 2003/11/29・東京競馬場 | ||||||||||||||||||||||||||
長い直線、息の詰まるデッドヒートになった。4角手前、フリートストリートダンサーは、果敢に2番手に出ていく。あれよあれよと間ゲキを縫って、先頭に躍り出た。
長い写真判定になった。しかし「我々は勝ったんだという気持ちでいた」とオニール師はアメリカ流の前向きさで勝利を確信していた。BCクラシックの覇者プレザントリーパーフェクト、2着のメダグリアドーロ…米国の大物たちと戦ってきた勝負根性が、日本の大舞台で花開いた。雨降りしきる府中、電光掲示板には、フリートの(5)が鼻差で点灯。その差は4センチだった。 「言葉にできないぐらいうれしいよ。馬込みにもまれないようにいい位置につけて、コート騎手が天才的な騎乗をしてくれた」と、トレーナーはジョッキーを絶賛した。 コートの瞳は潤んで輝いていた。本国では差す競馬がスタイルだが「前に行くという積極策は作戦通りだった。オニール師の的確な指示が功を奏したと思う。残り100メートルでかわされたけど、馬が見事にこたえてくれた」と、充実感の中にいた。 ニッポンで一旗を揚げたフリート陣営。今後も世界を視野に入れ「来年も来たい」。オニール師は力強く言った。(岩下昌弘) |
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