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フェブラリーステークス
 ドバイへ好発進 ドンなもんだ 2004/02/22・中山競馬場
 
サイレントディール(白帽)を半馬身抑えて制したアドマイヤドン=東京競馬場
  今年最初のG1。「フェブラリーステークス・G1」が東京競馬場で行われ、単勝1・3倍の圧倒的1番人気アドマイヤドン(牡5歳・栗東=松田博)が直線、楽々と抜け出しV。ドバイ遠征を前にその強さを存分に示した。2着にはサイレントディールが入り、人気サイドの決着となった。

 強風に舞い上がる砂、荒れ狂う空の下でも、王者は落ち着き払っていた。ひと固まりの馬群の中でただ1頭、余裕たっぷりにゴールを目指すアドマイヤドン。

 「1頭になるとソラを使うから」

▼ 第21回フェブラリーステークス
1着  アドマイヤドン
安藤
1.36.8
  2着 サイレントディール
ペリエ
1/2馬身
  3着 スターリングローズ
福永
クビ
  鞍上・安藤の手綱はギリギリまで絞られたまま。ゆっくりと周りを見渡してからGOサインが出ると、あっさり抜け出し、サイレントディールの猛追も振り切ってゴール。と、同時に世界へのスタートラインに立った。

 ドンとアンカツにとっては、初めて手中にした中央ダートでのG1勲章。昨年のJCダートでは、米のフリートストリートダンサーに悔しい鼻差負けを喫していた。それだけに戦前から「負けるわけにはいかないレース」と口にしていたが、当日は意外なほどプレッシャーを感じなかったという。「今日はとにかく馬が落ち着いていた。大人になったね。おとなしすぎて心配になったぐらいだよ」と、ちゃめっ気たっぷりに笑う。パートナーへの信頼が、揺るぎない自信となった。

 しかしスタート直後は、さすがのアンカツもヒヤッとしたという。久々に走るスタート地点の芝の感触に戸惑い、そこで進路がなくなってしまったのだ。「でも外に出してからはスムーズ。ラストもまだ余力があった。着差以上に強い競馬だったよ」。もはや日本には敵はいない。

 さあ、次はいよいよドバイワールドカップ(3月27日・ナドアルシバ競馬場・ダート二千)だ。「一番競馬しやすい距離。砂も合いそう」とアンカツ。松田博師も「環境とか輸送とか課題はあるが、能力的なことは心配していない」と胸を張る。日本代表として、アドマイヤドンの名が世界にとどろく日は、もうすぐそこまできている。(竹下かおり)

アドマイヤドン…牡5歳。父ティンバーカントリー、母ベガ(母の父トニービン)。馬主・近藤利一氏。生産者・早来 ノーザンファーム。戦績・16戦8勝(うち地方3戦3勝)。重賞・01年朝日杯フューチュリティS、02年JBCクラシック(盛岡)、03年エルムS、マイルCS南部杯(盛岡)、JBCクラシック(大井)。総収得賞金・601、388、000円(うち地方260、000、000円)。松田博資調教師、安藤勝己騎手ともに初勝利。
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