フェブラリーステークス |
ドバイへ好発進 ドンなもんだ | 2004/02/22・中山競馬場 | ||||||||||||||||||||||||||
強風に舞い上がる砂、荒れ狂う空の下でも、王者は落ち着き払っていた。ひと固まりの馬群の中でただ1頭、余裕たっぷりにゴールを目指すアドマイヤドン。 「1頭になるとソラを使うから」
ドンとアンカツにとっては、初めて手中にした中央ダートでのG1勲章。昨年のJCダートでは、米のフリートストリートダンサーに悔しい鼻差負けを喫していた。それだけに戦前から「負けるわけにはいかないレース」と口にしていたが、当日は意外なほどプレッシャーを感じなかったという。「今日はとにかく馬が落ち着いていた。大人になったね。おとなしすぎて心配になったぐらいだよ」と、ちゃめっ気たっぷりに笑う。パートナーへの信頼が、揺るぎない自信となった。 しかしスタート直後は、さすがのアンカツもヒヤッとしたという。久々に走るスタート地点の芝の感触に戸惑い、そこで進路がなくなってしまったのだ。「でも外に出してからはスムーズ。ラストもまだ余力があった。着差以上に強い競馬だったよ」。もはや日本には敵はいない。 さあ、次はいよいよドバイワールドカップ(3月27日・ナドアルシバ競馬場・ダート二千)だ。「一番競馬しやすい距離。砂も合いそう」とアンカツ。松田博師も「環境とか輸送とか課題はあるが、能力的なことは心配していない」と胸を張る。日本代表として、アドマイヤドンの名が世界にとどろく日は、もうすぐそこまできている。(竹下かおり) |
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