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サニングデールがデュランダルを振り切ってG1初制覇=中京競馬場 |
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史上最強メンバーの戦い「第64回桜花賞・G1」は、1強の圧勝劇だった。ダンスインザムードが無傷の4連勝で、桜の女王に輝いた。勝ちタイム1分33秒6はレースレコード。18年ぶりの関東馬V、13年ぶりの無敗女王誕生と記録ずくめの優勝となった。3月30日に死亡した偉大な母ダンシングキイを、史上2例目の3兄弟クラシック制覇で弔った孝行娘は、オークス(5月23日)で2冠目を狙う。
ジョッキーとして桜花賞最多となる5勝目をマークした武豊さえ驚がくした。「このレースで2馬身差、レコードタイムでこの着差ですからね。圧勝でしょう」。豪華メンバーという戦前の評判を一笑に付すかのように、ダンスインザムードの強さばかりが目立った。無傷V4でのクラシック制覇。新しいヒロインの誕生はあまりにも鮮やかで、あまりにもセンセーショナルだった。
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第64回桜花賞 |
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1着 |
ダンスインザムード |
武豊 |
1.33.6 |
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2着 |
アズマサンダース |
蛯名 |
2馬身 |
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3着 |
ヤマニンシュクル |
四位 |
2 1/2 |
G1で初めて実現した藤沢和―武豊の黄金コンビ。「レース前はやっぱりプレッシャーがあった」とユタカは振り返ったが、いざスタートしてみるとそんな心配は杞憂(きゆう)に終わった。内々で6〜7番手を楽々とキープし、馬なりのまま4コーナーの入り口へ。ここで外からドッと来られたため、予定より先頭に立つのが早くなったが、抜け出してからもムチが一発入るとラストまで脚色が衰えることはなかった。
上がり3F34秒2はもちろんメンバー中最速。「前回(フラワーC)はフワフワ走っていたけど、きょうはそんなことはなかった。ただ、先頭に立ったときに一瞬やめかけたので、ムチを一発入れたら、馬も驚いてましたね」とユタカも余裕のコメントだ。
この後は美浦トレセン近郊の牧場で10日間ほどリフレッシュ放牧に出され、クラシック連覇がかかるオークスへ向けて調整される。「姉(ダンスパートナー)も兄(ダンスインザダーク)も素晴らしかったけど、ダンスインザムードも本当に欠点がない素晴らしい馬。超A級でしょう」(武豊)。歴史的名牝への第一歩が、間違いなくこの日の仁川のターフに印された。(北島稔大)
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