皐月賞 |
デムーロ連覇 伏兵メジャー栄冠 | 2004/04/18・中山競馬場 | ||||||||||||||||||||||||||
またこの男の左腕が突き上がった。今年は隣に頭をポカリとやる相手もいない。北海道の星コスモバルクを1馬身1/4も置き去りにした。デムーロだ。10番人気ダイワメジャーが6年ぶりの関東馬Vを達成した。
マイネルマクロスが出遅れ千メートル59秒7と思わぬスロー。差し馬が後方でもがく中、2番手につけた。初騎乗だったが、ビデオを繰り返し見て追い切りにも駆けつけた。 カギは気難しさをどう封じるか。追い出しはじっと我慢。反抗するのでムチで叩かないという二つを徹底。それが鮮やかな騎乗につながった。 新馬戦のパドックで寝転び、牧場の育成時代は10人がかりでゲート練習したほど。「一時は競走馬になれないと心配したぐらい。生意気な不良少年がまともになったね」。この馬を操れるのはデムーロしかいないと、騎乗を打診した生産者の吉田照哉氏はうなずいた。 次はダービー。短期免許の関係で騎乗は微妙だが、デムーロの見立ては「二千四百がベスト」。G1初Vを果たした上原師は「幼い面を解消していければ」と2冠へ意欲を見せた。SS一族の暴れん坊の進化は、まだ始まったばかりだ。(森本公久) |
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