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インから抜け出し快勝したタイムパラドックス(右)=東京競馬場 |
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ユタカ、してやったり―。「ジャパンカップダート・G1」は、断然人気の僚馬アドマイヤドンを抑えて、武豊騎乗の4番人気タイムパラドックスが金星を挙げた。アドマイヤドンはゴール前よく伸びたが2着止まり。米国の強豪トータルインパクトを抑えて、松田博舎がワンツーフィニッシュを飾った。
松田博舎のタイムパラドックスが、同きゅうの大物を食った。道中は作戦どおり後方に待機。じわっと前に進出し、4角、武豊の目には、モタつくアドマイヤドンの姿が入っていた。
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第5回ジャパンカップダート |
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1着 |
タイムパラドックス |
武豊 |
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2着 |
アドマイヤドン |
安藤 |
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3着 |
ジンクライシス |
蛯名 |
1馬身 |
内に開いたスペースを見て取ると、迷いはなかった。馬群を縫うように内々を突く。先に抜けたジンクライシスをとらえ、ゴール前、伸びてきたドンの追撃を2馬身半、振り切った。武豊は「前回うまく乗れなかったのでイメージを修正して、それがいい方に出た」と、2度目の騎乗で、完全に手の内に入れていた。会心の騎乗だった。
松田博師は、2頭出しの脇役の方の激走に正直、驚きもあった様子。「普通、年を取ると能力が止まるけど、この馬は違った。使うたびに上がっていっている」。今後は未定だが、6歳馬にはまだまだ上がり目がある。盟友ドンとともに、ダートG1馬のコンビが、世界に羽ばたく日がくるかもしれない。
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