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13番人気のススカマンボ(左)が逃げたビッグゴールド(奥)をかわしてG1初制覇=京都競馬場 |
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大波乱の決着に、小雨降る淀ではどよめきが起こった。第131回を迎えた伝統の一戦は、道中内々を進んだ13番人気のスズカマンボが直線抜け出して、悲願のG1初制覇。2着には14番人気のビッグゴールド、3着には4番人気のアイポッパーが入り、3連単はJRAのG1史上最高配当193万9、420円(4896通り中2653番人気)。3連複で21万馬券になった昨年(3連単は未発売)に続く大波乱になった。
オーロラビジョンに払戻金が映し出されると、スタンドからは歓声とも悲鳴ともつかない、地鳴りのようなどよめきが巻き起こった。配当を告げる、カラフルな画面に浮かび上がった7ケタの数字。小雨降る中、注目して見つめた、色とりどりの傘も大きく揺れた。3連単193万9、420円はJRAのG1史上最高配当。まさに“ビッグタイム”の瞬間だった。伝統の1戦は大波乱で幕を閉じた。
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第131回天皇賞(春) |
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1着 |
スズカマンボ |
安藤勝 |
3.16.5 |
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2着 |
ビッグゴールド |
和田 |
1
1/2 |
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3着 |
アイポッパー |
藤田 |
ハナ |
波乱の主役は伏兵のスズカマンボだ。ゲートをスムーズに飛び出すと、道中は中団のやや後方で、内ラチ沿いを追走した。直線でGOサインを受けるとパワーさく裂。馬群を割って鮮やかに抜け出した。ゴールを過ぎると、安藤は右手でガッツポーズ。喜びを表した。
「ずっとリラックスして走ってくれていた。うまくいったね。いい位置も取れた。あと100メートルで大丈夫だと持ったよ」と笑顔を浮かべた。菊花賞では外を回るロスが大きかった。その反省を踏まえての作戦。見事に功を奏した。デビュー時から注目されていた素質馬が、大舞台で鮮やかに主役に輝いた。
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3連単はG1史上最高配当となる脅威の193万9420円=京都競馬場 |
レース前はひそかに自信を持っていた。「ケイコで乗った時点でひょっとしたらと思っていたけどね。抜けた馬もいないから、立ち回り次第でチャンスはあると思ったよ。人気もなかったので、リラックスして乗れたからね」としてやったりの表情。人気の重圧を受けることなく、マンボの能力を最大限に引き出せることができた。
次は宝塚記念(6月26日・阪神)の予定。「体調をみてからになるが、使うレースが限られるので。これからは天皇賞馬の名を汚さないように」と橋田師。安藤も「人気が違ってくるからね」と気を引き締める。追う立場から追われる立場へ。高配の使者の役目は、もう終わった。(中江 寿)
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