桐光学園5年ぶり夏切符!松井快投15K

 「高校野球神奈川大会決勝・桐光学園11‐4桐蔭学園」(29日、横浜)

 神奈川では桐光学園が桐蔭学園を破り、5年ぶり4度目の優勝。エース・松井裕樹投手(2年)が、15奪三振で完投した。東東京では、成立学園が国士舘にサヨナラ勝ちし、初優勝。栃木では、作新学院が3季連続の甲子園出場を決めた。

 大阪では今春の選抜大会優勝の大阪桐蔭が4年ぶり6度目、愛知では選抜8強の愛工大名電が5年ぶり10度目の代表を決めた。高校ビッグ3と呼ばれる大阪桐蔭・藤浪、愛工大名電・浜田の両投手が聖地に戻ってくる。

 最後は狙った。桐光学園・松井が投じた151球目。119キロのカーブに、相手のバットが空を切った。今大会68個目の三振で優勝を決めると「ここだけを目指してやってきた。うれしい」と、左手人さし指を突き上げて喜びを爆発させた。

 前日の準決勝・平塚学園戦で167球を投じた疲労はあったが「勝ちたい気持ち。気力だけ」で左腕を振り続けた。初回の3三振を皮切りに、鋭いスライダーを武器に15奪三振。六回の打席で右足首に死球を受けて臨時代走が送られたが、七回にはマウンドへ。桐蔭学園の応援席からも拍手が送られる気迫を見せたエースに、打線も14安打11得点の猛攻で応えた。

 昨夏県大会決勝の横浜戦は五回途中で降板。悔しさを糧に、心身を鍛え抜いた。徹底した走り込みなどの体力強化で体重は6キロ増の74キロに、球速は約10キロアップ。何より周囲が見えるようになった。この日の試合前、野呂雅之監督(51)の助言を聞き終えると「監督、第1ボタンが外れてますよ」とひと言。指揮官は「これだけ落ち着いていれば大丈夫だと思った」と成長に目を細めた。

 準々決勝で横浜を撃破するなど、6試合に登板した今大会の奪三振率は13・21。驚異的な数字をたたき出した。「ベストピッチをすれば横浜にも勝てた。過信にならず自信を持っていければいい」。全国の猛者をなで斬りにすべく“神奈川のドクターK”が聖地に勇躍乗り込む。

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