池田22年ぶり甲子園!猛打で決めた

 「高校野球秋季四国大会・準決勝、池田9-3生光学園」(26日、坊っちゃん)

 来春のセンバツ出場校を決める重要資料となる四国大会の準決勝が行われ、1992年夏を最後に甲子園から遠ざかっている池田(徳島3位)が、生光学園(徳島1位)を9‐3で下し、22年ぶりの聖地となる来春センバツ出場を確実にした。4番・岡本昌也内野手(2年)が4安打を放つなど、“やまびこ打線”と呼ばれた全盛時を思わせる猛打で10安打9得点の完勝。27年ぶりに決勝進出を決め、スタンドに駆けつけたOBらも歓喜した。

 たたえよ池高、輝く池高‐。かつて聖地にこだました校歌を、力強く歌い上げた。22年ぶりの甲子園出場に当確ランプをともした池田ナインは、歓喜する三塁側応援席の前に整列し、割れんばかりの拍手を浴びた。

 「チームが結束した。初球から思い切って振っていくのが蔦先生の教え。それを実践してくれた」。亡き恩師・蔦文也監督に思いをはせながら、岡田康志監督(52)は喜ぶ選手たちを見つめた。

 “やまびこ打線”がよみがえった。初回、2死二塁から4番・岡本が右中間に先制適時二塁打。主砲の一撃で勢いづくと、最後まで派手な金属音を響かせ10安打で9点を奪った。

 4打数4安打と大暴れした岡本は「4番の仕事ができた」と胸を張った。全盛時のエースで4番、水野雄仁氏(現野球評論家)にあこがれ、池田に入った。当時の映像を見ながら強くしてきた「自分も甲子園に行くんだ」という思いを、聖地切符がかかる大一番の打席にぶつけた。

 スタンドには全盛時のメンバーが数多く駆けつけた。偶然にも、6年前に結成した池田OBの野球チームが予選を突破し、16日に開幕する「マスターズ甲子園」に初出場する。74年春に準優勝した“さわやかイレブン”で背番号「11」だった伊丹好光さん(55)は「現役とOBがアベックで甲子園。また町が盛り上がる」と喜んだ。

 3年前に母校に戻った岡田監督の指導の下、チームは長く続いた低迷期を脱出した。全盛時と変わらず、今の練習では打撃に半分以上の時間を割く。指揮官は「強い池高をもう一度見たいという地元の人たちに支えられてきた。期待に応えたい」と力を込めた。山あいの町のナインが力強く復活を遂げ、再び甲子園という大海に戻ってくる。

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