高松北・塹江149キロ!11球団注目
「高校野球・香川大会1回戦、多度津5‐6高松北」(11日、レクザム)
高松北のプロ注目左腕・塹江(ほりえ)敦哉投手(3年)が11日、高松市のレクザムスタジアムで行われた香川大会1回戦・多度津戦に先発。阪神の5人などプロ11球団27人のスカウトの前で、3安打5失点(自責3)、14奪三振、自己最速の149キロをマークする快投を披露した。
「大器」と呼ばれる力を存分に見せつけた。高松北の左腕エース・塹江が自己最速を1キロ更新する149キロをマーク。3安打、14奪三振の圧巻の内容で初戦を突破した。
「149キロが出たのはうれしい。春から力がついたと思う」。5四球を与えるなど課題の制球が乱れ、味方の失策も絡んで5失点。最後は1点差の辛勝に「まだ自分の投球はできていない」と反省したが、140キロ台後半を連発するマウンドは迫力満点だった。
ネット裏には阪神、巨人、楽天など11球団27人のスカウトが集結した。5人を送り込んだ阪神の佐野仙好アマ統括スカウトは「球に力がある。高校生で149キロを出す左投手はなかなかいない」と絶賛。巨人の山下哲治スカウト部長も「スピードが魅力。伸びしろがある投手」と話した。甲子園出場経験がなく全国的には無名の存在だが、将来性あふれる左の剛腕にプロは熱い視線を送っている。
同校の国公立大進学を目指すコースに在籍する塹江。学年でトップクラスの学力を維持しているが、「高卒でプロに入りたい」と進路に迷いはない。
ただ、今は「絶対に甲子園に行く」という目標に集中する。昨夏は準決勝・丸亀戦で初回に11失点。その悪夢のような敗戦の悔しさをバネに猛練習を重ねてきた。今度こそ、うなりを上げる快速球で聖地マウンドを射止めてみせる。