東海大相模・小笠原 力強く世界一宣言
第97回全国高校野球選手権大会で45年ぶり2度目の優勝を果たした東海大相模(神奈川)のナインが21日、決勝から一夜明け、神奈川県相模原市の同校で優勝報告会を行った。地元住民や在校生約1100人が集まり、阪神などが今秋ドラフト1位候補に挙げる最速152キロ左腕・小笠原慎之介投手(3年)も祝福に笑顔を見せた。
喜んでくれる人々の姿が新たなエネルギーになる。優勝報告のステージ上で会場と一緒になって万歳三唱すると、小笠原の笑顔がはじけた。45年ぶりに持ち帰った深紅の大優勝旗。日本一の実感をあらためてかみ締めた。
仙台育英との決勝は161球の熱投。最後は自身の決勝弾で栄冠をつかんだ。激闘の疲れがないはずはないが、次なる戦いにも気後れはない。照準は28日に開幕するU-18ワールドカップ。エース格と目される152キロ左腕は、目標を「世界一です!!」と、元気に宣言した。
優勝報告会で門馬敬治監督(45)から、杉崎、豊田とともに高校日本代表として紹介されると、表情が引き締まった。教え子を送り出す指揮官は「まだ見ぬ戦いになる。日本代表として成果を出せるのか不安が一杯」としながらも「タテジマのプライドで頑張って欲しい。優勝に近づけるよう、戦力になって欲しい」とエールを送る。
今年7月には、グラウンド脇に故原貢氏の石碑が完成。門馬監督は手を合わせ、「優勝できたということで、いい報告ができました」と喜んだ。新チームが始動する22日も、小笠原ら高校日本代表入りした3人は「こっちで練習していくことになるかも」と門馬監督。日本一を達成した左腕が、次は世界一へ向けてフル回転する。