築160年文化財、宿泊施設とレストランに

奈良市指定文化財である築160年の商家が4月1日、宿泊施設&レストラン「NARAMACHI HOSTEL & RESTAURANT(ナラマチ ホステル アンド レストラン)」となってオープンする。この建物は今まで非公開だったため、国内外の観光客から注目を集めそうだ。

指定文化財は本来、別の用途に変更することは難しく、オープンするまで約2年もかかったという。「ゲストハウスとしての理解はもちろん、釘を1本打つのも報告がいるため大変でした。でも、この素晴らしい建物をだれも見ることなく、そのままにしておくのはもったいなくて、なんとかしたい一心でした」と、代表取締役を務める濱野浩一さん。東京で人気レストラン4店舗を展開しているが、縁あって建物の写真を見る機会があり、惚れ込んで実現に至ったそう。

こちらの空間を手掛けるにあたり新しくリノベーションするのではなく、経年変化による味わい、時間の流れが楽しめるように意識。「竈(かまど)付近の壁が墨ですすけていますが、これをもともとの白の漆喰にしてしまうと、なんだか『作った感じ』が出てしまいそうで。残せるものは活かしています」と、共有スペースの庭や、和室などの壁や調度品などはそのまま。

醤油蔵だったスペースはがらりと改装してドミトリー(二段ベッドでの相部屋スタイル、1人3300円)に、一棟貸しの蔵(8人まで利用でき1室26400円)は1階にリビング、2階は寝室と、蔵が宿泊スペースとなる。また屋外には、初夏からはBBQスタイルで食事などが楽しめるウッドテラスもある。「試写会、DJイベントなど面白いことができればいいかな、と思っています。最近のゲストハウスはカフェなどを設けることで、地元の方にも楽しんでもらえるスタイルが増えている。コミュニーケーションの場所として活用してもらえたらうれしい」と、気軽に食事も楽しめるように。

ちなみに、レストランもレストランらしくなく、「カウンターでオーダーして、自分で運んで和室、縁側、好きなところで食べてほしいですね。奈良の食材を使いながら、和食をベースに、洋のテイストで趣向を凝らしています。コーヒー1杯から、ゆっくりとこの空間を楽しんでもらえたら」と、建築に興味がある人も気軽に訪れることができるのも、魅力だ。

(Lmaga.jp)

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