女子マラソン・福士、知られざる素顔と苦難

お笑い芸人・小籔千豊がMCを務める、関西テレビのスポーツ番組『イキザマJAPAN』。その4月24日放送回の収録が行われ、マラソン解説者の千葉真子らがゲストで登場。リオ五輪・女子マラソン代表に選ばれた福士加代子(京都・ワコール所属、青森出身)の素顔と、知られざる真実に迫った。

福士加代子といえば、屈託のない明るい笑顔とあっけらかんとした言動がメディアを賑わす、通称・みちのくの爆走娘。当時、5000mやハーフマラソンの日本記録やアジア記録を有し、長らく「トラックの女王」として君臨してきた。そんな彼女の才能を世間が放っておくわけもなく、フルマラソン待望論が出るのも不思議ではなかったが、当の本人は「2時間以上あるなら走り続けるより映画を観たい」と語るなど、消極的な姿勢を貫いていた。

その状況が一変したのは、2007年夏。フルマラソン転向の可能性を発表すると、12月には翌年1月の『大阪国際女子マラソン』への出場を表明。一般参加選手ながら、福士ひとりだけの記者会見も行われるなど、誰もが福士の「初マラソン初優勝」と「北京五輪代表内定」を信じて疑わない、そんな空気となっていた。

迎えた2008年1月27日、大阪・長居陸上競技場。大会記録に匹敵するスピードで30km付近まで独走するも、結果はあまりにも無惨な19位に終わった。ゴール付近では意識朦朧となり、何度も何度も転倒。スタンドからは悲鳴があがり、観戦する母親が「もう止めさせて!」と泣き叫ぶなか、それでも監督の制止を振り切って走り続けた福士の姿は、陸上関係者だけでなく、日本中に衝撃を与えたのだった。

その当時を、「本気で1等賞になりたいとは思ってなかったかもしれない」と振り返った福士。その4年後の2012年、ロンドン五輪代表選考会を兼ねた『大阪国際女子マラソン』に挑むも、マラソン2回目の重友梨佐に敗れ、代表の座を掴むことはできなかった。「応援され過ぎて自分が誰か分からなくなった。福士という人を消そうと思った」と考えるほど、周囲の期待が福士を追い詰めていたのだった。

それでも諦めないのが、爆走娘の真骨頂。33歳。3度目の五輪選考会となる2016年の『大阪国際女子マラソン』(1月31日・ヤンマースタジアム長居)で、2時間22分17秒の自己最高記録で優勝。そして、「リオ決定だべ!」と笑いつつ、レース直後には涙をみせた福士。豪快な言動のウラに隠された苦難と挫折を、10年間にわたる独占密着映像と最新映像で明らかにする。この模様は4月27日(8:30)、関西ローカルで放送される。

(Lmaga.jp)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

関西最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス