期間限定の旅するギャラリー、延長に
1年間限定でオープンした、世界のカルチャーを紹介するギャラリースペース「SAA(さあ)」(大阪市西区)。6月24日~7月2日に行われる『UNITED KINGDOM 9?DAYS お菓子とビールと雑貨の英国マーケット』で予定していたイベントは終了となるが、好評のため、不定期開催ながらも延長することに。
旅行が行けない人も、その国を訪れた気分を味わえる「FEEL LIKE JOURNEY」をコンセプトに、毎月、異なる国やテーマを紹介してきた。企画しているのはデザイン事務所「SAFARI」のアートディレクター荻田純さんと、アートマネージャーの小泉智子さん。それぞれの得意分野や人脈を生かした、企画が好評となり、毎回訪れるリピーターも続出したそう。
7月にインドからスタートし、メキシコの死者の日、イタリアのサルデーニャ島、ベトナムやタイの少数民族…写真家、スタイリスト、バイヤーなどクリエイターや街の人々が主役となって、トーク、展示、マーケットなどで紹介。「まず自分たちが知りたい、というのを原動力に、基本は人ありき、で動いていました。その人たちがいたからこそ、ほかにはない企画を実現できました」と小泉さん。
また、イベントをする際に、協力者にも参加者にも好評だったのはデザイン。フライヤー、メニュー、ポスター、ディスプレイなど、できるだけその国のスタイルに合わせて考えたそう。荻田さんがこだわった理由は、「今はネットでなんでも買えてしまう世の中。だからこそ、自分が消費者側の立場になった時、デザインによる演出やストーリーって大事だと思ったんです。例えば、今回行うイギリスでは『Way Out(出口)』のフォントやサインとか、現地に行ったことがある人なら『そうそう!』と思うようなものだったり。場内の掲示物もわかりやすく、楽しいデザインにする事でコミュニケーションも広がるんですよね。私ができることはデザインぐらいしかない、と」。
予定した1年を終えて、イベントが現地イタリアのテレビやラジオに取り上げられたり、百貨店や旅行社からの問い合わせも入っているため、今後はここを拠点にいろんな活動を行っていく予定だそう。1周年パーティー(7月2日)、インド人シェフによるカレー食堂(7月30日)、各国の音楽を紹介してきたワールドミュージックライター・吉本秀純さんの音楽講座の番外編、世界の名建築を紹介するトークなどを現在企画中とのこと。詳細は公式サイトにて随時発表とのことなので、ぜひチェックし続けたい。
(Lmaga.jp)