古都・奈良で楽しむ現代アートの祭典

8つの社寺、ならまち、平城京跡などを舞台にした大規模な芸術祭『古都祝奈良(ことほぐなら)』が、古都・奈良で行われています。そのなかから「美術部門」を取材しました。

この芸術祭は、日本、中国、韓国の3カ国で文化による発展を目指す都市を各国1都市選定し、様々な文化プログラムを通して交流を深める国家プロジェクト「東アジア文化都市」の1つ。今年は日本の奈良市、中国の寧波市、韓国の済州特別自治州が選ばれました。

それでは展示をご紹介しましょう。幻想性なら、ダイアナ・アルハディド(シリア)が唐招提寺の滄海池に設置した「ユニコーンの逃避行」と、紫舟+チームラボ(日本)が春日大社の到着殿で上映している「まだかみさまが いたるところにいたころの ものがたり」。前者は鑑真が日本に渡る途中に出合った龍の伝承がある池で、中東起源のユニコーンの物語を表現した作品。

後者は画面上を漂う象形文字に触れると、その意味の図像が現れる映像作品です。さらに規模の大きさなら、川俣正(日本)が大安寺で制作した「足場の塔」。吉野杉の間伐材で丸太足場を組み、かつて七重塔があった場所に巨大な塔を立てています。ほかにも、東大寺、興福寺、元興寺、西大寺、薬師寺で、中国、韓国、イラン、トルコ、インドのアーティストが大作を発表しています。

また、ならまちでは、元染色工場の建物が孕む記憶を見事に表現した宮永愛子など、5名のアーティストが町家や神社など7カ所で展示を行っており、奈良市一帯に良質なアートが点在する状況を作り出しています。

幸い美術部門は観覧無料であり(一部、拝観料が必要な会場あり)、ほとんどの会場が駅から徒歩で行けるので、思いのほか安価にイベントを楽しめます。間もなく秋の行楽シーズンが到来しますが、今年は「古都祝奈良」を軸に奈良に出かけるのがおすすめです。期間は10月23日まで。

文・写真/小吹隆文(美術ライター)

(Lmaga.jp)

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