奈良に快慶の仏が集結、初の単独展
日本を代表する仏師、快慶の作品が一堂に会する特別展『快慶 日本人を魅了した仏のかたち』が、2017年4月8日より「奈良国立博物館」(奈良市登大路町)で開催される。
鎌倉時代に東大寺の復興にたずさわる仏師として、運慶とともに活躍した快慶。現代まで受け継がれている来迎形阿弥陀の一典型「安阿弥様」を生み出し、日本仏教美術史においては「仏の本様」と称される仏像彫刻の様式を作った平安時代の仏師・定朝(じょうちょう)にも匹敵する偉人とされている人物なのだ。
そんな快慶の足跡を、約20年ぶりの公開となる京都・遣迎院の『阿弥陀如来立像(重文)』や、和歌山・金剛峯寺の『四天王立像 広目天(重文)』など約50点(快慶作との推定を含む)からたどる本展。「これだけの数の快慶作品が揃うのはおそらく史上初。今後同規模の展覧会があり得るのか?というくらい貴重な機会になると思います。プロポーションの美しさはもちろん、衣のヒダの表現のような細かいところにも凝縮された、彼独特の仏の美をぜひ実際に観て感じて下さい」と奈良国立博物館・上席研究員の岩田茂樹さん。期間は6月4日まで。入場料1500円予定ほか。
取材・文/浅野はるか
(Lmaga.jp)