上原、日本人初!世界一の胴上げ投手

 「ワールドシリーズ・第6戦、レッドソックス6‐1カージナルス」(30日、ボストン)

 第6戦はレッドソックス(ア・リーグ)がカージナルス(ナ・リーグ)を6‐1で破って通算4勝2敗とし、松坂大輔、岡島秀樹両投手が在籍した07年以来8度目の頂点に立った。上原浩治投手(38)は九回に登板し、最後の打者を三振に仕留め、日本人で初めてワールドシリーズの胴上げ投手になった。田沢純一投手(27)は七回途中に2番手で登板し、ピンチをしのいだ。

 上原がフォークで三振を奪い、レッドソックスの激動の1年を締めた。不動の守護神は「本当に頑張ったと自分で言える」とうなずいた。日本人が初めてワールドシリーズの舞台で“胴上げ投手”となった。

 6‐1の九回から登場した。割れんばかりの「コウジ」コールに「この声援が力になる」と感じた。直球とフォークを織り交ぜて左飛、左飛、空振り三振の三者凡退とした。

 憧れのメジャーでついに世界の頂点に立った。「もう、うれしい以外ない」と話しつつ、「まだ実感がない。とにかく、シーズンが終わったという気持ち」と夢見心地だ。

 山あり谷ありの野球人生だ。東海大仰星高(大阪)時代は全くの無名選手。1年の浪人を経て大体大へ進学後、急速に力をつけた。巨人では1年目から20勝。沢村賞も2度獲得した。海外FA権を行使し、09年にオリオールズに移籍。だが右肘腱の部分断裂、左太ももなど故障が続いた。

 11年はレンジャーズでリーグ優勝に貢献。ただ、プレーオフで悪夢を見た。3本塁打を浴び、ワールドシリーズの出場登録を外される屈辱を味わった。

 今年4月10日の本拠地初登板では「ファンの『こいつで大丈夫かな』という微妙な空気を感じた」と振り返る。それから6カ月。押しも押されもせぬ真の守護神となった。

 そして1918年以来となる本拠地での優勝が懸かった大一番を制した。全選手、スタッフが歓喜に酔いしれた。前年最下位からの頂点は、史上2チーム目の快挙だ。就任1年目のファレル監督は「地元のために何とかして勝ちたかった」と感涙にむせんだ。

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