マー君はピカソだ!OBウェルズ氏絶賛
「ヤンキース春季キャンプ」(17日、タンパ)
田中将大投手(25)が17日、守備練習中心の約1時間のメニューで調整した。連日、田中の様子を見ているヤ軍OBで、メジャー通算239勝&98年完全試合達成のデービッド・ウェルズ氏(50)は「まるでピカソだ」と独特の表現で絶賛。またレッドソックス、レンジャーズのバッテリー組などがキャンプインした。
約1時間の軽めのメニュー。ほかの主力先発陣と同様、2日連続でブルペンに入らず、キャンプ3日目を終えた田中は「こういうもんだと思ってやっていくしかない。特に別にないです」と意に介する様子はなかった。
この日は打球を捕り損なったとき、米国人ファンから「タナカー!」とのツッコミが入り、即座に「ソーリー」と返した。日本とは違って淡々と静かにメニューを消化するスタイルには「全然やりづらさはない。逆にワーワーやってる方がついていけない」と話した。
早くもメジャー流に順応しつつある黄金ルーキーに連日、熱視線を送っているのがヤ軍OBとしてキャンプに参加しているウェルズ氏だ。キャンプ初日の投球練習を真後ろから視察した同氏は「ものすごくよかった。低い姿勢から一瞬ためをつくるようにして、一気に投げ込んでいた。腕の振りに力みはないのに、球に力強さがある」と分析。制球力の高さには「まるでピカソだ。偉大な画家は頭の中でイメージしたものを描いて作品に仕上げる。素晴らしい投手の絶対条件を彼は備えている」と絶賛した。
過去に23回しか達成されていない完全試合。17年前に旧ヤンキースタジアムで成し遂げた偉業が伝説となっている同氏は「タナカには完全試合ができる力がある」とした上で「ニューヨークは期待が大きいぶん、地元メディアなどの雑音も大きい。大切なのはそれに巻き込まれないこと。どんな試合にも重圧はある。それで十分。余計な重圧を感じる必要はない」と助言することも忘れなかった。