イチ万打席 史上2番目の速さで到達
「マーリンズ5-2パイレーツ」(25日、マイアミ)
マーリンズのイチロー外野手(41)はマイアミでのパイレーツ戦に「2番・右翼」で臨み、一回の第1打席で、メジャー史上81人目となる通算1万打席に到達した。四球で出塁した七回には盗塁を記録。メジャー通算500盗塁まであと2とした。
15年もの時間をかけて築き上げた金字塔。初回の打席でメジャー通算1万打席に到達したイチローは「2001年に来た時には誰も思ってなかっただろうし、僕も考えなかった。1つずつ積み重ねるしか方法がないことの1つなので、それなりの思いがある」と言った。
史上81人目。15年目での大台到達は通算1万5861打席の最多記録をもつP・ローズの14年に次ぐ、史上2番目のスピードだ。
マリナーズで1番を務めた12年までは毎年650以上の打席に立った。しかし、この3年は減少傾向にあるとあって「自分の通常の力を出せていたらもっと早くできた。そういう不満はある」。1万打席で2923本の通算安打数を記録しているが、「その割にはヒットの数が少ないという不満はある」と悔しさをにじませたところがいかにもイチローらしかった。
故障者リスト入りは胃かいようによる09年の1度だけ。けがとは無縁の強じんな肉体は日々の鍛練のたまものだ。「1つずつの積み重ねしかないということを感じる瞬間ではある」。イチローがしみじみ言った。