【イチローの一問一答】仰木さんの決断がなければ何も始まらなかった
「ロッキーズ7-10マーリンズ」(7日、デンバー)
ロッキーズ戦でメジャー通算3000安打を達成したマーリンズ・イチロー外野手(42)が試合後、快挙達成の喜びを語った。以下はイチローとの一問一答。
-結果が出ない状況が続いた。
「これだけ長い時間、特別な時間を僕にプレゼントしてくれたと考えれば、この使われ方もよかったなと今は思います」
-到達までに苦しんだ。何が影響したか?
「代打じゃないですか。ただでさえ代打ってしんどいですからね。この状況で、代打で結果が出ないっていうのはダメージ大きいですよ」
-日米通算116本目の三塁打。福本豊の日本記録を抜いた。
「そうでしたか。福本さんですからねえ、ごめんなさいとしか言えないですよ」
-27歳でのデビューは3000安打到達者で最も遅い。
「2年ぐらい遅いですよね、感触としては。ずいぶん時間がかかったなという感触です」
-感謝は誰に伝えたい?
「打ってから思い出したことは、このきっかけをつくってくれた仰木監督ですね。神戸で2000年の秋に、これはお酒の力を借りてですね、僕が口説いたんですけど、その仰木さんの決断がなければ、何も始まらなかったので、そのことは頭に浮かびました」
-なぜそんなに野球を好きでいられるのか。
「(7秒間考えて)そんなこと、僕に聞かれても困ります。うまくいかないことが多いからじゃないですか?もし、成功率が7割を超えなくてはいけない競技であったらつらいと思いますね」
-16年間、これだけは変えなかったという軸となるものは?
「感情を殺すことですね。このことはずっと続けてきたつもりです。今日、達成の瞬間もすごくうれしかったんですけど、途中ヒットをがむしゃらに打とうとすることがいけないことなんじゃないかって混乱した時期があった。そのことを思うと、今日のこの瞬間、いい結果を出そうとすることがみんなも当たり前のように受け入れてくれていることが、特別に感じる」
-これから何を大事にして野球を続けていきたいか?
「なるべくうれしかったらそれなりの感情を、悔しかったら悔しい感情を少しだけ見せられるようになったらいいなと思います」
-達成感をどう消化して次に進むか。
「達成感とか満足感っていうのは、僕は味わえば味わうほど前に進めると思っているので、小さなことでも満足感、満足することっていうのはすごく大事なことだと思う」
-20年東京五輪で野球が復活する。
「オリンピックはアマチュアの最高の大会であるべきだと僕は思っている。WBCはプロを含んだベストのチームで戦うべきっていうのが僕の考え方ですね」