マーリンズ身売り検討か 複数の米メディアが伝える
イチロー外野手(43)が所属するマーリンズのジェフリー・ローリア球団オーナーが、球団の売却を前向きに検討していると16日(日本時間17日)、地元紙、マイアミ・ヘラルド電子版などが伝えた。
同紙は複数の情報元の話として、同オーナーが球団売却の可能性を示し始めており、条件面の検討に入るだろうとした。現時点で交渉は行われていないが、過去数カ月間で球団買収に興味を示す者が複数あったという。
球団の身売りに関して、サムソン球団社長は「四六時中、多くのうわさが飛び交っている。それらに対応することはない」とコメント。最近、球団買収に興味を示した人数を問われると「MLB球団を所有したいと思っている人はたくさんいる。この17年、多くの人々からそういう話は聞いてきた。しかし、何も変わりはない」と話したという。
15日付の米経済誌、フォーブス電子版も、マーリンズ売却の話が「スポーツ投資銀行家の間ではうわさになっている」と報道。過去2年の観客動員数や年間収益などを記しながら球団と本拠地マーリンズパークなどを合わせ、「17億ドル(約2000億円)あたりになるようだ」としている。
マーリンズは大リーグ機構の球団拡張策により93年に「フロリダ・マーリンズ」として誕生。97年と03年にワールドシリーズを制している。ニューヨークの画商でもあるオーナーのローリア氏は02年、それまで所有していたエクスポス(現ナショナルズ)を大リーグ機構に1億2000万ドル(約142億円)売却した後、マーリンズを1億5850万ドル(約187億円)で買収。12年にはマイアミ市民の税金を建設費の一部にあて新球場マーリンズパークを完成させ、チーム名も「マイアミ・マーリンズ」に変更。球団資産価値の上昇に成功した。
日本選手では15年からイチローがプレー。チームはこの日、レッドソックスからフリーエージェントになっていた田沢純一投手と2年契約で合意したと発表した。