難病乗り越えソフトB大隣復活星
「ソフトバンク3‐2オリックス」(27日、ヤフオクドーム)
ソフトバンクが首位攻防戦でオリックスに3連勝し、ゲーム差を1・5に広げた。1年2カ月ぶりに先発登板した大隣憲司投手が今季初勝利を挙げた。
オリックスは初回、1死二塁から3番・バトラーが右中間二塁打を放ち先制した。しかしソフトバンクは二回、細川、明石の連続適時打で2点を奪うと、2死二塁から今宮の右前適時打で1点を加えた。オリックス・ディクソンは自己最短の1回2/3を3失点で降板した。
オリックスは九回に1点を返したものの、五十嵐に締められて直接対決で痛い3連敗となった。
大隣は昨年6月、国指定の難病である黄色靱帯骨化症(おうしょくじんたいこっかしょう)と診断されて戦線を離脱。手術を受けてリハビリを続け、この日を迎えた。
スタンドには夫人の姿もあった。「途中で気付きました。常に前向きの言葉をくれてありがとう!これからも頑張ります」。お立ち台でインタビュアーに促され、そう言葉を口にした大隣の目には、うっすらと涙が光っていた。
「妻をはじめ、ここまで支えてくれた周囲の皆さんすべてに感謝したい。このヤフオクドームがやっぱり一番です」
同じ病気と闘うすべての人々への勇気とともに、大きな1勝をその左腕がつかみ取った。