市和歌山 本塁投げず号泣「台無しに」

おえつが止まらず、半田真一監督(左)らに抱えられながらスタンドへあいさつに向かう市和歌山・山根翔希(中央)=甲子園(撮影・北野将市)
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 「全国高校野球・1回戦、鹿屋中央2‐1市和歌山」(13日、甲子園)

 行き詰まる熱戦の結末は残酷だった。1‐1で迎えた十二回裏1死一、三塁。市和歌山が中間守備を敷く中、鹿屋中央・米沢の打球はそこまで再三の好守備を演じ、ピンチを防いできた二塁手・山根の正面へ。

 山根はその球を本塁に投げず、一塁へ送球。その間にサヨナラの走者が生還した。

 併殺を狙っていたという山根は一瞬、グラブの中でボールが弾み「頭が真っ白になってしまった」。三走のスタートに気づいたのは、一塁への送球の瞬間。サヨナラの生還を許し「試合を台無しにしてしまった」と泣き崩れた。

 試合後は、がっくり肩を落とし、顔をくしゃくしゃにして号泣。チームメートにかわるがわる肩を叩かれて励まされ、支えられるように聖地を後にした。

 市和歌山の半田真一監督は、最後のプレーについて「選手にはランナーの動きを見ながら対応するように、という指示を出していたが、この歓声の中で、指示がよく届かなかったようです」と振り返った。

 また「最後は守備のミスで負けてしまったが、選手たちは力を出し切ってくれ、本当によく戦ってくれた」とねぎらった。

 9回から2番手で登板し、十二回裏1死一、三塁で二塁へのゴロを放った鹿屋中央・米沢投手は、サヨナラの場面について「最初は気づかなかった。回りがベンチを飛び出してくるのを見て、ようやく気づきました」と話した。

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