56歳フランコ日本復帰「勉強したい」
プロ野球独立リーグ・BCリーグ、石川ミリオンスターズの選手兼任監督に就任したフリオ・フランコ(56)が13日、都内での就任会見に出席した。
フランコ選手兼監督は日本の、それも独立リーグでのプレーと指揮に、「日本の野球を学びたいということと、監督というチャンスを与えていただいたので石川を選びました」と就任の理由を説明した。背番号は長年つけていた「14」。グリップを高く上げ、ヘッドを投手へ向ける独特のバッティングフォームも健在だった。
フランコ選手兼任監督は米大リーグでプレーした23年間で打率・298、1194打点、173本塁打の成績を残した。91年、テキサス・レンジャーズで首位打者になった“伝説的選手”だ。
95年、98年にはNPBのロッテでプレーし、打率・298、135打点、28本塁打で主将も務めた。プレーした2年の両方でベストナインを受賞。95年にはゴールデングラブ賞も獲得した。
“選手・フランコ”の起用法について問われると、「選手を吟味して判断したい」と慎重な答え。これにフロントの佐野慈紀取締役が「フロントとしては出てもらわないと困る!ホームランが見たいです」と反応。フランコ監督は「期待はありがたい。一塁手が弱ければ一塁で出たり。状況を判断してピンチヒッターで出たりDHで出たりしたい」と話した。
端保聡社長はフランコ選手兼監督招へいの理由として、昨年、フランコが現役選手としてフォートワース・キャッツに復帰したこと、人間性のすばらしさ、話題づくりなどを挙げた。その上で、「BCリーグの選手もぬるくなっていることも含めて、生きた見本ということを含めて、背中を見せて選手を育ててほしい」という思いを掲げた。
フランコ監督は将来的にNPBで指導者になることを希望している。佐野取締役によると「契約期間はシーズン中。年俸は差し控えたいが、志で来てもらった」と待遇は一般的なBCリーグの条件と差はない。「ステップとして石川を選んでもらったことはうれしい」と、NPB進出の足がかりとなることも歓迎していた。フランコは選手兼監督は「監督をさせていただきますが、NPBの監督も目指していきたい。毎日が学生のように学ぶことが大事だ」と謙虚だった。
14日、開業初日の北陸新幹線に乗って金沢入りする。15日に香川県丸亀市で行われる香川との交流戦でチームに合流、初采配を振るう。