愛媛大の女性部員1回戦で涙も晴れやか

愛媛大・市川沙来外野手=東京ドーム(撮影・佐々木彰尚)
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 「全日本大学野球選手権・1回戦、京都学園大6-3愛媛大」(9日、東京ド)

 愛媛大が京都学園大に3-6で敗れた。同大の野球部員でこの日はボールボーイなど補助員を務めた市川沙来外野手(4年・岡山一宮高)は「雰囲気はとても良かったです。一番、いい野球ができた」と達成感をにじませた。

 小学3年から兄の影響を受けて、地元の少年野球チームで野球を始めた。中学時代はバスケ部に所属したが、野球への思いを断ち切れなかった。高校入学時には「甘くないぞ!!」と兄や両親に反対されながらも野球部に入部。1年夏までマネジャーを務め、新チームから選手として練習に励んだ。

 現在は女子野球という道があるものの「女子のクラブチームも考えたんですが、練習は週一回。移動とかも大変です。自分は毎日でも野球がやりたかった。大学には毎日やれる環境が整っている」と、愛媛大進学と同時に野球部の門をたたいた。

 紅一点の存在ながら「いい仲間に出会えました。いい意味でも悪い意味でも普通に接してくれた」と市川。7年ぶりの出場となる大学選手権で当初はベンチ入りメンバーに入っていたが、直前の登録変更で外れた。リーグ戦の出場経験はないが、今年春に行われた松山大との練習試合では左翼を守った。

 就職活動などのため、今大会を最後に野球部を引退することを決めていた市川。「ギリギリのフライを捕れたときの喜びとか、バットのシンに当たった打球を打てたときの快感とか。でも本気でやる野球はこれで終わり」とすがすがしい表情を浮かべた。

 野球の夢は将来、家庭を持った際に子供へと受け継がれる。「子供にも野球?やらせたいです!」と目を輝かせた。

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