西武・森、清原以来の10代球宴弾
「オールスター・第2戦、全セ8-3全パ」(18日、マツダ)
ファン投票で両リーグ最多の53万6267票を獲得した森友哉捕手(19=西武)が、六回に代打で登場。大野(中日)から右越えの本塁打を放ち、清原和博(西武=当時)以来、史上2人目となる、10代での球宴での本塁打という快挙を達成し、敢闘選手賞を獲得した。。
目の覚めるような一撃だった。糸井(オリックス)の代打で登場した森は、この回から登板した大野の初球、真ん中高めに入った148キロ直球をフルスイング。打球は乾いた音を立て、あっという間に右翼席に突き刺さった。
狙い澄ました完ぺきな一撃に、森は「初球からフルスイングしようと決めていたんで」と、興奮を抑えるように静かな口調。手応えに関しては、「会心ではあったんですけど、飛距離はあまり出てないんで、ホームランはホームランなんで良かったです」と大物感たっぷりに話した。
10代でオールスターに出場し、本塁打を放ったのは、これまで清原ただ1人。清原はルーキーイヤーの86年第2戦で遠藤(大洋=現DeNA)から、翌87年には第3戦(甲子園)で、“KKコンビ”の相方・桑田(巨人)から本塁打を放った。偉大な先輩に並んだ森は「試合前に(10代は)清原さん以来という話をされて、そのチャンスがあるならと試合に臨んで、その結果ホームランが打てたんで光栄です」と笑みを浮かべた。
初めて出場した夢の球宴で、前日は悔しい思いを味わった。大阪桐蔭の先輩で、バッテリーを組んで春夏連続の全国制覇を成し遂げた藤浪(阪神)と対決。一飛に終わった。内野でドームの天井を直撃する“規格外”の一撃だったが、「完全に捉えたと思ったんですけど…、ダメでした。アウトはアウトです」と悔しさは隠せず。だがその屈辱は、翌日にあっさり快挙で晴らしてみせた。