野球U18勝俣 打撃光るチーム三冠王

7回日本2死一・三塁、勝俣翔貴は中前に適時打を放つ=甲子園(撮影・山口 登)
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 「U-18W杯・スーパーラウンド、日本9-0キューバ」(5日、甲子園)

 3番に座った勝俣翔貴(東海大菅生)が2安打を放って打率を・556とし、スーパーラウンドの日本戦が終わった段階で首位打者に立った。

 今春のセンバツで二刀流として注目されたが、西谷浩一監督率いる大阪桐蔭との一回戦で弱点を丸裸にされ0-8で敗れた。夏は西東京大会の決勝で清宮擁する早実に逆転負け。全国の舞台で輝かしい実績を残せなかったことから、大きく注目される存在ではなかった。

 だが、センバツで敵将として勝俣を見ていた西谷監督は「強く振れる選手の1人」と評価していた。メンバー選考でも勝俣の名前を挙げ「20人という限られた枠の中で投手としてもバッターとしてもできる選手」と今大会の代表に選出した。合宿の段階からそのスイングスピードはメンバーの中で群を抜いており、練習を視察したあるスカウトは「打者に専念すればプロでもやっていける。スイングの強さがある」と高評価を口にしていた。

 スーパーラウンドを終えた段階で打率、本塁打、打点の3部門でチームトップに立つ勝俣。決勝での活躍次第では今大会の3冠王も狙えるが「それはまだ分からないので…。でも今は自分のスイングができていると思います」と力を込める。

 チーム内での印象はマジメ。西谷監督は「関西人じゃないのでだいぶマークしていた。どんな奴なんだろうと、一番警戒していた(笑)。でもマジメでいじられる存在だった。ムードメーカーになっています」と明かす。

 大会前の合宿中から「バットのヘッドをもっとうまく使えればもっとよくなる」と大阪桐蔭で教えている打撃理論、練習法を惜しみなく勝俣へ伝えた。本人が持っていた抜群のスイングスピードに“スパイス”が加わったことで、いまやジャパンの中軸を任されても不思議ではない結果を残してきた。

 6日の決勝では、2年前の前回大会で1点差の末に敗れた米国と再び相まみえる。「このメンバーで世界一を取りに来た」と力を込めた西谷監督。そのためには急成長を遂げた勝俣のバットが欠かせない。

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