中日・若松、亡き恩人に捧げる8勝目
「中日5-0阪神」(6日、ナゴド)
2連敗中の最下位の中日が終盤に集中打を見せ、阪神戦の連敗を8で止めた。首位・阪神は4連勝ならず。
両チーム無得点で迎えた七回、中日は先頭のルナが死球で出ると平田は左中間二塁打で二、三塁。エルナンデスの四球などを挟んだ1死満塁から代打・森野の右前適時打で先制。2死満塁から代打・藤井の中前適時打で加点した。
八回には代わった福原を攻め、荒木、ルナの連打で無死二、三塁から平田の左越え13号3ランも飛び出した。 3年目の先発・若松は、7回を4安打無失点の好投で8勝目(3敗)を挙げた。
天国のスカウトに捧げる8勝目だ。決勝打の森野とともにお立ち台に上がった若松は、「今日は両親と、渡辺スカウトの奥さん、娘さんが応援しに来て下さってたので、絶対負けられないと思って投げました」と胸を張った。
福岡・祐誠高出身の若松は12年ドラフト7位で指名されたが、自身をスカウトしてくれた渡辺麿史スカウトが昨年2月に急性白血病で死去。プロ初勝利を挙げた6月2日・西武戦では試合後、お立ち台で涙ながらに渡辺スカウトへの感謝の思いを口にした。
8月にはリーグトップの4勝を挙げ、月間MVPを初受賞。「いい報告ができましたね」と水を向けられると「はい、できます」と、かみ締めるように応えた。
阪神の先発・岩崎は六回まで3安打無失点と好投していたが、七回に1死満塁のピンチを招き降板。リリーフ陣がつかまった。