日本生命連覇!起爆剤は8打点の古川
「社会人野球・日本選手権・決勝、日本生命3-2ホンダ」(9日、京セラドーム大阪)
日本生命が九回に逆転サヨナラ勝ちで12大会ぶり3度目の優勝を果たし、史上3チーム目となる都市対抗と日本選手権の連覇を達成した。
起爆剤になったのは入社2年目の古川昌平捕手(23)だった。今大会は1回戦の鷺宮製作所戦から決勝まで、5試合連続タイムリーを記録するなど8打点の大活躍。「自分のところにみなさんがチャンスを回してくれたので」と言うものの、決勝でも二回に左中間を真っ二つに破る先制の適時二塁打。1点を追う九回1死一塁からは「引っ張って走者を三塁へ送りたかった」と直球をきれいに右方向へ引っ張り込み、一、三塁とチャンスを拡大するなど3安打の大暴れだ。
公式戦でマスクをかぶったのは今夏の都市対抗から。それまでは右肩を脱臼するなどアクシデントに見舞われた。十河章浩監督は「春先から打撃が良かったので使いたかったけど、ケガもあったので。ムードメーカーみたいな性格ですから、起爆剤になってくれた」と明かす。今大会のMVPも獲得し、史上3チーム目となる2大タイトル連覇の原動力になったのは間違いない。
打撃だけでなく守りの面でも安定したリード、守備力を兼ね備えており、来年のドラフト候補にも名前が挙がってくるとみられる。「来年は連覇を果たせるように」と力を込めた古川。入社以降、苦難の連続だった女房役に歓喜のカクテル光線が降り注いだ。